庵治石は、
四国・香川県高松市
牟礼町・庵治町で採掘される
花崗岩(御影石)です。

その歴史は古く、千年以上前から神社仏閣の石段等に使用されていたといわれますが、加工を施した墓碑として建立されたのは、源平屋島合戦で源義経の身代わりとなり討ち死にした佐藤継信を祀るために、1643年に建てられたものが最古です。(「庵治石の歴史(庵治町教育委員会発行)」より)

庵治石 細目・花崗岩(香川県産)
本小松石・安山岩(神奈川県産)
大島石・花崗岩(愛媛県産)
万成石・花崗岩(岡山県産)
SPI
ベルファースト
ニューインペリアル
きめ細やかな石目の美しさ。

気品ある美しさ、高い耐久性、細かな細工にも耐える石質、そして希少性のすべてを兼ね備えることから、墓石用石材として世界一ともうたわれ、お墓づくりにこだわりを持つ多くの方々に愛されています。

庵治石は、岩石分類では花崗岩に属します。地殻の奥深くで生成される花崗岩は、硬くて吸水性が低く耐久性に優れていることから、墓石としてよく使用される石材です。石英・長石・雲母などの結晶でつくられており、石目(結晶)の大きさによって「細目(こまめ)」「中細目(ちゅうこまめ)」「中目(ちゅうめ)」に分類されます。その中でも特にきめが細かい「庵治石細目」は、磨くと濡れたような青黒いツヤをおび、ふわふわと紺がすりを思わせるまだら模様が硬く無機質な岩肌に不思議な優美さを与えます。このまだら模様に濃淡がでる現象は「斑(ふ)」と呼ばれ、庵治石だけに起こるもので、世界中の石材にも類のない模様です。この奥行き感のある「斑」模様が、庵治石の美しさであり、上品さを醸し出す要因です。

石の種類 石の種類
吸水性が低く、
耐久性に優れている。

石の風化は、結晶の間に入った水が凍ったり溶けたりすることが一番大きな原因です。花崗岩は異なる膨張率をもつ結晶で構成されており、結晶の間にスキマができやすく風化しやすいと言われます。しかし、庵治石は結晶が細かいため、結晶の膨張・収縮率、水の浸透率が極めて低いです。水を吸わない…つまり、風化に強い!また、鉄分の含有量が極めて少なく、サビで変色しにくいこともポイントです。 この庵治石を入念に磨き上げてつや出しすることで、石本来の特性以上の耐久性を生みだし、いつまでも美しい姿を保ち続けます。

硬さのある石にできる
加工の広がり。

構成物質の結晶が小さくて結合が緻密な庵治石は、他の花崗岩に比べて硬いのも特徴。その硬さはなんと、石英・水晶と同じ硬度7度。ノミが立ちにくいので、加工には高度な技術が必要となる反面、細かな小さい部分にわたる彫刻を可能にします。

庵治石の採掘場(丁場といいます)は、4地区に分かれています。
「大丁場地区」「中丁場地区」「庵治地区」、そして中村節朗石材の丁場がある「野山地区」です。

弊社も現代表の中村卓史で4代目となりますが、初代よりこの野山丁場にて同地区の採掘業者さんと協調して採掘をしてきました。丁場にて庵治石を採掘するには、香川県の許認可を取る必要があります。3年に一度、丁場全体の測量をして図面をおこし、採掘計画を立て、分厚い必要書類を提出して、認可をもらいます。その際、野山地区では現在採掘をしていない同地区の業者さんとも足並みを揃え、地区全体で協力のもと、ようやく採掘が出来ます。

庵治石を採掘できる使命感と責任感。同業者と想いを共有し、大切に庵治石を採っています。

地区内の業者間の連携、協力体制は、「野山丁場の強み」であり、それぞれの丁場で採掘される庵治石は、少しずつ石目模様や価格も違い、庵治石を求められるお客様へのご提案の幅が広がり、ご希望にお応えしやすいです。

quarry map
お客様にとって「庵治石の価格」は最も気になることだと思います。
しかし、一概に「庵治石」といっても様々な種類があります。

現在、庵治石の丁場(採掘場)は、約25か所が稼働しています。各丁場では、「細目」「中細目」「中目」「さび石」など、それぞれの石種を採掘しています。最も高価な「細目」でも、15か所で採掘されており、石目模様はそれぞれの丁場で少しずつ違います。原石の価格は、採れる石の模様や丁場の成り立ち、採掘(埋蔵)量によっても違いが出ます。

また、お墓の場合、どのような形状か?どれだけ庵治石を使う(体積)か?によって、かなり価格には開きが出ます。また、香川で採掘された庵治石をお客様のところへお届けする運送費かかり、また墓所の建てやすさにより施工費も影響してきます。ですので、簡単に庵治石の価格をお伝えするのは結構難しいです。

庵治石の価格の計算式
庵治石の種類:単価 × 使用する庵治の量) + 加工の手間 + 運送費 + 施工費
さらに、伝統的な和形墓石でも、日本全国地域によって形状が異なります。また、その地域での一般的なお墓のサイズもあります。墓地の広さや環境をお伝えいただくと、概算で金額をお伝えすることはできますが、正式なお見積りは、現地(墓所)を確認させて頂いたのちに、図面と一緒にご提案させていただくようにしております。庵治石の特性ゆえ、ご理解をお願いいたします。

庵治石に関する質問

庵治石って、まだ採れるんですか?

はい。まだまだ採れます。3年に一度採掘計画をたて、県の許認可をもらい、少しずつ安全に採掘しています。隣接する他の丁場との協調を計りながら、計画通りに代々採掘を行ってきました。天からの恵みを大切に採掘しているので、すぐになくなることはありません。ご安心ください。

庵治石って、どこが良いんですか?

まず、品質です。吸水性、堅さ、粘り強さ、どれをとっても墓石材としては世界最高品質です。そして、次に石目(石の表情、色合い、奥行き感)がとてもきれいです。目が細かく、堅い性質のため艶のノリがいいです。そしてなによりお墓になったときの“上品さ”これが本当に最高です。

庵治石って、どうしてそんなに高いんですか?

庵治石は他の国産材に比べても採掘量がそれほど多くありません。そして採掘された原石の1~3%しか製品になりません。庵治石の採掘量は全体で約300,000トン、そのうち製品として出荷されるものは約3,000トンと言われています(歩留りは1%)。理由は非常に山キズが多い原石のためです。そして、さらに人気があるため価格が高くなってしまいます。しかし、それだけの価値は十分にあります!

庵治石のお墓に関する質問

庵治石でお墓を建てたいんですけど、いくらかかりますか?

すぐにはお答えしにくい質問です。と言うのも、庵治石は採掘している丁場が約25ヵ所あり、それぞれ少しずつ石目が違い、大きく分けると3種類(細目・中細目・中目)あって、価格も異なります。また、ご希望の墓石の大きさ、形によってもいろいろな加工方法があり、それによって価格が決まります。さらに、お墓を建てられる場所や環境によっても、運搬や基礎工事の方法などが違ってきますので、すぐにはお答えしにくいのです。まずは、ご希望のお墓のイメージをお聞かせください。そして現場を拝見させていただいてから、ご提案させてください。

庵治石でお墓を建てるにはどのくらいの日数がかかりますか?

これは原石の採掘状況、工場での加工状況により多少変化します。庵治石は他の石種と違い、加工が非常に難しく、また、石目を揃えたり、キズを確認したりするのには時間がかかります。目安としては、ご注文頂いてから2ヶ月~4ヶ月くらいです。

中村節朗石材に庵治石のお墓を注文したいのですが、どのような流れになりますか?

ありがとうございます。一般的な流れについてお知らせいたします。
1. お問い合わせ(お電話、メール等)
2. ご希望をお聞かせいただきます(お墓のイメージやどのように故人・ご先祖様を祀りたいか
3. 墓所の確認(全国どこでも参ります。墓地を見ると、ご家族にとってより良いご提案ができます)
4. ご提案書(見積り・イメージ図面)作成 (もちろん、すべて無料です)
5. ご検討(ご家族でじっくりご相談ください)
6. ご成約(契約書・仕様書を取り交わさせていただきます)
※申込金(半金)、決済金(半金)の期日等の取り決めもさせて頂きます。
7. 庵治石の原石選び、加工
8. 加工状況の報告(メール等)・彫刻文字原稿の打ち合わせ
9. 工場にて仮組み・お客様確認(石目・加工内容などお客様ご自身でご確認いただけます)
10. 文字彫刻(お客様の検品後に彫ります)
11. 墓所での基礎工事(遠方の場合、各地の弊社協力施工業者さんに依頼することもあります)
※お客様の了解の上、工事内容・施工業者を選定させていただきます
12. 墓所での墓石建立工事(基礎工事と同様です。施工内容については随時写真をお撮りしています)
13. 墓所にて完成確認(お客様に立ち合いって頂き、直接ご確認いただきます)
14. 開眼式・納骨式(ご用意いただく物は事前に打ち合わせし、当日もお手伝いいたします)
15. 「工事完成報告書」「開眼式写真」等郵送
※完成後に戒名の追加彫刻などがありましても、お気軽にご相談ください!

お墓について色々と質問があるんですが・・・

当社には“お墓ディレクター1級(日本石材産業協会認定)”を持ったスタッフがおりますので、何でも気軽にご相談いただけます。お墓を建てる状況は、お客様ひとり一人違いますので、お電話にてご相談ください。TEL. 087-845-8911まで。